超大作?vol.4
学校の階段を降りている頃、 友人が気分悪そうな表情をしている。 まぁその体調じゃ…。
「大丈夫?ちょっと休んでから帰る?」
「大丈夫、大丈夫…」
そんな会話を、 数回繰り返す。
廊下をゆっくりめに歩いてると、 何か作業をしている 3人ほどの生徒を見付ける。
何かとちらっと見てみると、
プチトマトに、 ひたすらマジックで ポンデライオンの顔が描いてあった。
それがその場で 大量生産されてた。
食えるのか…これ…?
と思ったけど、 食べる為のものなのかは不明。 顔は結構癒し系。
まぁポンデライオンかわいいよね。 なんて ちょっと立ち止まって見てたら、 あれよあれよと 周りが人だかりに。
学校の廊下に、 わらわらと生徒が密集していた。
しまいには、先生も来て。 その先生というのが、 高校の時の世界史や現代社会の T先生だったんですけど。
「おーこの絵、なかなか良い味だしてるわぁ」
とか言って、 しみじみしていらっしゃった(´・ω・`)
人混みになってきて、 友人がまた辛そうだったので 何とかその場から脱出。
「この教室抜けていこうか」
と、どうやら近道? 私が提案する。 図工室的な所を抜けようと ドアを開く。
中に人が一人いた。 女の子の後ろ姿。 扉を開けた瞬間にびくっとする。
「…あ……」 と、ウチが呼び止めようとすると 「私は捕まんないんだからっ」 と、きっとした目で こっちを振り向く女の子。
どこかで見た事がある顔。 振り向いた瞬間、 険しかった女の子の顔がゆるんだ。
「あー○○(きりふ)さん!こんな所で!」
内定先の懇親会で出会った、 同期の方でした。 こんな所で…って確かに、学校?w
しかも、何かに 追いかけられてるような雰囲気。
「どうしたの?こんな所で」 と私が聞くと、 「いや…ちょっとね…」 と頼りない笑顔を浮かべた。
「私、用があるから行きますね!」 と去って行った。 それ以上聞いても仕方ないので、 ウチも友人と共に 図工室を後にした。